U$A

作詞

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イデオロギーと壁

1961年から続いたベルリンの壁も1989年に崩壊し、平和の象徴になると見られてからもうすぐ三十年になろうとしている。地球上を見渡せばどうだろうか。1948年イスラエルが中東の地に国家を建国してから70年、ちょうど私の年と同じだ。入植地を守る壁、パレスチナ人を囲い込む壁などが存在する。エルサレムに至っては四つのイデオロギーが対峙して市内を東西南北に色分けしている。それぞれの歴史的、文化的に価値のある史跡が存在する。

目を東に転じれば、1953年に停戦したまま三十八度線付近にとどまった境界線膨大な地雷が埋められた壁と言えるでしょう。有史以来民族とイデオロギーが捻じれあって織りなす絨毯は、赤道上の静止衛星から時間を速めて見ればさながら4Kテレビで見る画面焼き付き防止のためのカラーアニメーションフレームのように燃え上がっては消えて行くのが見えるだろう。未だに壁が残り新たな壁が出来ようとしている。

ローマ帝国、モンゴル帝国、オスマン帝国それらに対抗するキリスト教国、それぞれのリーダーは対外圧力を強化することに依って国内の自分に対する評価を上げることに尽力する。

今も、中国、ロシアが虎視眈々とアメリカ一国の繁栄を阻止しようと狙い、アメリカはアメリカでそうはさせじと抵抗する。それらに纏わりつくように石油の力をバックに中東アラブ勢、世界金融の力をバックにユダヤ勢、インドパキスタンの新興勢、かっての宗主国面したヨーロッパ勢、核の力をバックに頭角を現そうとする弱小国、これらが入り混じって混沌としていく。それぞれの我儘を通そうと、また通るものだと思って会話も持たない。我が国に於いても、対中国、対南北朝鮮、対ロシア、対アメリカと問題は事欠かない。

声を小さくして黙っていれば済むと言うのは今や無理であろう。何らかの態度を示さないと、甘く見られる。微笑み外交何て今やお笑い種になり兼ねない。イデオロギーはもっと先鋭化していくだろう。ここで言うイデオロギーとは、政治的、宗教的を含むその集団の社会的観念を指す。それに飯を食っていかないといけないから経済的な打算が絡んでくる。打算を友好的と解釈してはいけない。その辺日本は感情を美徳と解釈する訳の分からない慣習が横行している。

中国が、南シナ海、東シナ海と品と名の付く物は全部自分のものだとばかり振る舞う。周りの弱小国を借金漬けにして潰して行くやり方は許されるものではない。それぞれの国が、自国の権利ばかり主張していては極端なイデオロギーを主張する国だけが残って行くことになる。アメリカはアメリカで、自国に流れ込む難民を拒み始めると保護されるべき人々が見放されることになる。一方では人道的な事を言いながら他方では知らん顔する大きな矛盾に直面することになる。それぞれの国がそれぞれのイデオロギーに依って金縛りに合って自暴自棄になるのは歴史の繰り返しと言って笑っている場合ではない。

グローバル本社

国境を越えた大グローバル企業が目立ち始めて久しい。それぞれの企業イデオロギーに依って利益を追及し確保している。その巨大資本は時に国家政府に保護され、時に反発して政府を飲み込もうとしている。国が痺れを切らしても最後は軍事力に言っていくしかないことになる。四面楚歌になった企業の倫理は目を覆うものがある。タックスヘイブンに逃げ企業内で利益をやり取りしているうちは未だ可愛いけど、それを個人の懐に入れようとすると、犯罪的手法に頼らざるを得なくなる。それが嫌だったら自分で起業し創業者利益をてにするしかない。そんな幸運に接することがゆるされるのは、後に名前が残る宗教の創始者になるぐらいの確率だろう。話はそれるが、法然と親鸞のように子弟関係で後世に宗派を残すのは稀なことであろう。

グローバル企業が残れるのも残れないのも、企業の利益の使い方によって決まっていくのだろう。それは非常に難しいかじ取りである。十年で大企業が立ち上がり、百年も続く大企業が無いと言う現実を見れば自ずと分かるものもある。それぞれの胸に想いを隠しながら生きていくしかない。本気でそう思うこの頃である。グローバルを見れば個が消え、個を見れば大が見えなくなる。

グローバル本社の本社前のロゴを見て思うことは、昨日プライベートジェットの中で飲む高級ワイン、きょうは秘書が差し入れてくれた検察庁指定の業者の千円弁当、これでもまだましと思う心が明日を生きれる。こんな光景はこれからも度々見られることでしょう。某国プレジデントも努々、努力を怠らないように。

 

U$A

作詩  つばめのす

私の名前はU$A  USA
世界から難民が押し寄せる
ビザも金も無いピープルが
船に乗って 砂漠を歩いて
夢を見ることが叶うポジションが欲しくて
そんな大それた願いじゃない

私の名前はU$A  USA
世界の人から憧れられてる
家も職も無いピープルが
帆船に乗って バイクに跨がり
自分の居場所と家族への愛を守りたくて
そんな大した夢じゃない

人達の夢が具現したドリームランド
誰も止められない 誰も敵わない
ワンダラー ツーダラー スリーダラー
USA  USA  U$A  UdollarA

みんなお金を求めてやって来る
一ドル 二ドル 算ドル
夢の国の人の見る夢はどんなだろう
国境に長い壁を作ること
USA  USA  U$A  United dollar of America

 

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