八朔舞妓

作詞

八朔とは、陰暦の八月朔日のこと。つまり8月1日のことです。
この日京都祇園甲部では、芸妓舞妓達が朝から黒紋付きの正装で普段お世話になっているお茶屋さんや踊りのお師匠さんのところへ挨拶に向かいます。今は新暦の八月一日に行っています。

ただでさえも暑いのに、黒紋付きでビシッと帯を締めて歩く姿は凄みさえ感じます。色町のしきたりは常人では、計り知れないところにあります。

それまでして芸事に精進してきたのに、それぞれの理由でこの街から離れなくてはならない娘もいます。屋形のお母はんに仕込まれてやっと舞妓になったのに髷替えを前に消えていく娘もいます。髷替えとは、割れしのぶからおふくに結い替えることを言います。昔は水揚げを経た舞妓がすると言われてたが、今は水揚げ自体が無くなったとききます。

八坂女紅場に習い事に行ったり、同期の子達と食事にいったり女の一番いい時期を過ごした花街を去っていく舞妓さんを思って

八朔舞妓    作詞 つばめのす

八月朔日 ぎらぎら太陽の下
川端の柳も揺れもせず
三つ足の黒紋付きの舞妓はんが
歩いて行く

二年前にはいたあの子の噂は
あまり聞かなくなった
初めて舞妓になった年の夏の笑顔が
今も心に浮かびます

祇園精舎の鐘の声
諸行無常の風が吹いてます
あの日のだらりの帯は
上がることもなく 時が流れる

叶えたい夢も有ったでしょう
あの日の汗と共に誰かに拭かれたのか
それともいい人に出会って
夏の京都の風物詩

 

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