花蘇芳 室生編

作詞

私は作詞をモチーフにブログを始めました。ブログにはブログの流儀があり、それに則って進めて行かなければなりません。テーマを選ぶとそのテンプレートみたいなものに従って書いて行きます。イメージ写真を貼ってそれにキャプションを付けるのか、それとも全然別の話で書いていくのか決めなくてはなりません。

キャプションにはそれの難しさがあり、また作詞の関連も難しく作詞自体も一筋縄では行かないと、三重苦に見舞われています。作詞と言うのは、私が言うのも烏滸がましいですが、書き過ぎれば重く説明文になるし、書かなければ軽くなるし、気を抜くと散文的にもなります。気が利いた捻りを入れようとすると、聞き手に見透かされてしまいます。

松尾芭蕉の俳句のようにさりげなく素晴らしく、歴代の作詞家のように有りのままにそれでいて深い、向こうを唸らせるような詞は書けないものか四苦八苦してます。

良く家内と寺に行くのですが、何か感銘を受けたらいいな、閃きが貰えたら有り難いなと見回しています。この春も奈良の室生寺に行きました。室生川の橋を渡ると女人高野と彫られた石柱があり、見上げると見事な山門がむかえてくれます。

仁王に睨まれながら潜るともう別世界です。鎧坂を登って行くと両側に石楠花の花が咲き乱れています。金堂を過ぎ五重塔を右に見て、杉木立を抜け山を登って行きます。もうお大師様の御慈悲に癒され心まで香って来ます。一人旅の妙齢の女性も散見され山は目移りします。まだまだ修行が足りないようです。

 

花蘓芳(はなずおう)

作詞 つばめのす

宇陀の山 室生川を渡れば
女人高野の 風が吹く
山門をくぐれば 鎧坂
石楠花の花が咲き誇り
遠くまで来たものね

東京を離れ 杉木立
リュックに詰めた 悲しみを
この山は 受け取って呉れるでしょうか
可憐に咲いた 花蘇芳
花言葉は 裏切り

あなた一人が悪いんじゃない
でもあのまま二人で歩くには耐えられなかった
三十路を前に 女が一人
生きるのは 覚悟が要るの
凛としてたたずむ丹塗りの塔が
私の心に 重なってくる

 

この作品の著作権は作詞者に帰属します

タイトルとURLをコピーしました