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遊園地と未来
私は作詞するとき、焼きすぎたトーストをバターナイフで焦げた部分を削るように書きます。生きている内に、後ろ向きでもどうしょうもなくても起こることがあります。値打ちもなく、前向きでもない行為が必要悪と言うほど悪くなくても発生します。それを一つ一つ丁寧に取り除いてやる必要が有ります。それを怠ると錆びてきたり動きが重くなります。
思考回路に強迫性障害の香りが漂う私は、後ろ向きの考えを良くする。小五の孫にもじいじいは、まず否定から入る考え方可笑しいでと言われます。マイナス的指向しか出来なくても生きていくしか仕方がありません。大体私の作品は否定的香りがします。その辺は理解してお付き合い下さい。
遊園地も流行り廃りが有ります。私の知っているだけでも廃園閉園に成っていった遊園地は次の通りです。
奈良ドリームランド、あやめ池遊園地、神戸ポートピアランド、宝塚ファミリーランド、レオマワールド、狭山遊園地、PLランド、近鉄玉手山遊園地など近畿だけでも沢山有ります。ネットで調べると百四十余り有ります。廃園、閉園になった理由は色々有るでしょうが、終わった跡地がそのままになっていると、少しもの悲しさドリーム共に怖さも感じますね。廃園マニアにはそれが堪らないらしいです。
楽しかった思い出が一杯詰まって居るところだからこそ、余計に悲しく感じるのでしょう。閉園にならなくても、B級遊園地は寂れた感じが物悲しいですね。今流行っているテーマパークは、物凄い資本を掛けてこれでもかと言うほどにやってくれてます。それでも幾らかは時代に取り残されて潰れて行くのでしょう。人の一生と同じです。
遊園地には色々なrideが有りますが、ジェットコースター系、メリーゴーランド系、お化け屋敷系、ゲーム系、乗り物系、動物系あなたはどれが好きですか。私は若い頃はジェットコースターも良く乗ったのですが、いつか三半規管の調子が悪いときに乗って胃がムカムカするときがあり、ジェットコースターと考えるだけで体がそれを思いだし拒否します。だから今は孫の写真を撮る方に徹しています。それと遊園地はお金が掛かります。小銭をばら蒔いているようなものです。だから大道芸今はストリートパーフォーマンスと言うのですか、それがあるとホットします。芸人さんによって腕の差が有って子供たちも下手な人には気を使っています。でもストリートパーフォーマーにもお金を上げなければ行けないんですね。彼らも生きるための商売なんですから。
流行っているテーマパークもいいのですが、アトラクションによっては行列をしなくてはいけないのが多数あります。あれは何とか成りませんか。特別料金を払えば早く行けるなんて持っての他です。だから遊園地が、好きではない理由の一つです。もうちょっとゆっくり回れたらなと思います。でも若い人や、カップルにとってはそれも楽しい時間の内なのでしょう。
子供達を連れていっていた遊園地が潰れると辛いですね。自分達が遊んでいた空き地が無くなり何かになっていくみたいです。何かに成っていけばまだしも、そのまま残っていて無惨な姿を晒しているのを見ると辛いものがあります。
現存の継続的に開園している最古と言われているひらかたパークや、九十才を越える生駒山上遊園地とか見ると励まされます。浅草花屋敷はずっと継続的に開いていないからひらかたパークに譲りますが、古さは日本一と言われています。サファリパークや水族館に併設されている遊園地も捨てがたいです。子供と遊び今は孫と遊び自分の人生を語るときに、遊園地の風景がそれぞれ浮かんできます。
私達の孫が、孫を持つようになる頃には日本の遊園地はどうなっているのでしょう。過去を見て懐かしむばかりでなく、未来像を想像してあれやこれや考えるのも楽しいです。一台70万円もするカメラを二台も肩に掛けて撮影しておられたお父さんが、孫の幼稚園の運動会にいらっしゃいました。それはそれで素晴らしいことだと思います。でも私は60年後の未来が撮れる未来カメラが欲しいです。想像力の全てを絞って目の奥にその光景の像を結ぼうとしています。
70年生きてそのフォーカスを70年先に向けると140年の展望が効きます。その眺めの素晴らしさは口では言い表せません。それぞれの人生を終える点をコンパスの中心にして円を描くと時空が拡がります。五十年前に食べたソフトクリームも三十年先に食べるソフトクリームもそれぞれ美味しいでしょう。そんなことを考えながら、ゼロ才の孫を抱いています。この孫が孫を抱く頃は日本はどうなっているのでしょう。素晴らしい秋の日の運動会が開かれていることを切に祈ります。
遊園地
作詞 つばめのす
一日パスポート あなたと朝から夕暮れ
夜景を見ながら愛を語った
ポップコーン ソフトクリーム
あなたの好きだったチュロス
年間パスを二枚買った次の日だった
メールで今日は行けない
来週は打ち合わせがあるの
だんだん遠ざかるメリーゴーラウンド
二度と戻って来なかった
一人でさ迷う遊園地は黄昏て
電飾パレードも終わり
ゴミが舞い散り 俺にかたづけろと言うのか
毎日でも来れるけど それは無いだろう
子供たちが帰っていく愉しそうに
余韻を噛み締め 風船を持って
出口に続くプロムナードを
あの日あなたと来た道を
俺は一人で歩いていく 出口の回転扉は
逆回転しない もう戻れない
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